障がい者歯科とは

障がい者歯科イメージ

当院では通常の歯科医療への適応が難しい、身体障害、知的障害、精神障害がある方への歯科治療も行っています。その取り組みは以下のようなものです。

  • 障がい者の方の健康的な生活を支援するための歯科治療の提供
  • 障がい者の方の生き方に合わせてお口や歯の健康プランをご提案
  • 障がい者の方を支援する考えを念頭に、障がい特性を配慮した歯科治療の提供

具体的にはまず、歯科治療に慣れていただくトレーニングから始めます。トレーニングの開始に際しては、患者様ご本人や、付き添われる方から障がいについての詳細や、注意すべきことなどを事前に丁寧にお伺いし、その上で患者様一人ひとりに最適と思われる治療計画を立案します。

その治療計画に基づいて、トレーニング、そして検診や治療、クリーニングなど実際の歯科治療を実施していきます。必要に応じて、静脈内鎮静法(麻酔によりリラックスした中で治療を行う)なども併用していきます。

主に高齢の方で、高血圧や糖尿病、心疾患や脳血管疾患などの合併症がある場合は、通院している医療機関の主治医の先生などとも連携を取り、全身状態についても配慮しながら歯科治療について計画を立て、行っていきます。

治療にあたって、以下のような配慮をしています

絵カードを使用

自閉症の方などにトレーニングや治療について、また歯磨きについてなどをご説明する際、視覚素材(絵カード)を用いています。これは、そうした方にとっては視覚からの情報伝達が優位とされていますので、より治療を円滑にしていくための取り組みです。

TSD法を採用

TSD法を採用イメージ

「Tell(話す)・Show(見せる)・DO(治療する)」を組み合わせることで行動調整を行う方法をTSD法と言い、当院ではこの方法を採用しています。患者さまに対し、これから行う治療がどんなものか、それにはどんな器具を使うか、実際にお見せしながらお話して理解していただき、不安を和らげてから、治療を開始するというもので、発達年齢に関係なく有効であると言われています。

AED(自動体外式除細動器)を常備

AED(自動体外式除細動器)を常備イメージ

当院では緊急の場合に備え、心臓の発作に速やかに対応できるようAED(自動体外式除細動器)を導入しています。AEDは心室細動になった心臓に対して、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器で、心臓の動きを自動解析し、必要な方にのみ電気ショックを流す仕組みのものです。

近隣医療機関との連携

歯科治療中の患者様に、万が一、不意に全身状態の悪化が起こった場合に備え、近隣の病院等の医療機関とも連携体制を整え、速やかなサポート体制を構築しています。ですので、安心して治療を受けていただくことができます。